介護が必要な状態、または一人で生活することに対し不安を感じた時、高齢者専用の施設に入所し最期の住処と考える方が増加しています。その一方で、施設に入るために、今住んでいる家をどうするのか、財産はどうなるのか等様々な不安を抱えている方も少なくありません。
施設に入所する前に、しておきたいこと・しておいたほうが良いことを理解し、是非安心して施設に入所することをお勧めします。

家の名義を変更または売却
一戸建てを所有している場合には、家の名義を変更または家自体を売却することをお勧めします。家は、財産の一つであり万が一のことがあったとき、名義が施設入所者の場合、裁判などで権利や財産管理などを行わなければならないことがあります。
そのため、家の名義をご家族に変更しておくか、売却をすることにより亡くなった後のトラブルを解消することができます。
定期預金は普通預金へ、通帳の一本化
施設に入所すると、施設形態によっては自由に出入り出来ないこともあり、銀行に中々いけなくなります。そのため、定期預金を積み立てている場合には、解約を行い普通預金へ変更しておくことをお勧めします。
普通預金であれば、必要な時にコンビニエンスストアで下すことも可能であり、家族も簡単に下すことができます。
また、複数の通帳を使用している場合には、口座を一つにまとめておくことも重要です。
通帳を一本化することで、認知症の進行や病状の悪化等に伴い自分で下せない状況となった時、家族の負担を軽減することができます。
身辺整理と住民票・戸籍謄本を取得
人が亡くなった後、遺族はその故人の身辺を確認しなければなりません。それは、その故人がどのような生活を送り、財産を残す相手は誰なのかと言うことを確認するためでもあります。中には、何度も引越しを重ねており、どのような生活を送ってきたかわからないこともあります。
また、施設に入ってから身辺整理を行うと言うことは大変なことであり、本人の承諾等も必要となります。そのため、施設に入る前に役所等を訪れ、身辺整理および今まで暮らしてきた住民票・戸籍を取得しておくことが重要です。
元気な内に身辺整理をしておく
施設に入る前にしておきたいこととして、一番は残された人(子ども)に迷惑をかけないために行うことになります。また、銀行や役所などにおいては、本人がいなければ何もできないのも現状であり、できる限り元気なうちに身辺整理を行っておくことが重要となります。
老後を快適に穏やかに過ごすためにも、元気なうちから少しずつ整理し、家族にわかりやすくしていく事が重要となります。