超高齢化社会であり、なおかつ少子化・核家族化が増加している今日において、老老介護をしている高齢者は年々増加しています。
老老介護とは、介護が必要な75歳以上の後期高齢者が75歳以上の後期高齢者を介護している状態を指します。
右を見ても左を見ても高齢者ばかりであり、老老介護が当たり前と考えている方も多いですが、老老介護の現実はよそで見るほど甘くないことを理解しておくことが重要です。
老老介護の現実について、ご紹介いたします。

介護する方への援助が重要
老老介護は、介護する方も高齢者であり、体力・精神力ともに低下している状態となります。また、若者と違い情報経路が限られているため、最新の情報を得ることができません。
その結果、介護が必要な高齢者に対し、どのような援助があるのか理解していないことも多いです。
そのため、必要な介護を提供することができず、また介護している高齢者に対しても援助することができない状態が起こりえます。
老老介護において、介護する方も高齢者であるという現実を周囲が理解し、助言・援助していくことが重要となります。
老老介護は認認介護の可能性がある
おじいちゃんがおばあちゃんの介護をしており、買い物や家のことなどを行いしっかり者のおじいちゃん。しかし、そのおじいちゃん自体にも認知症が潜んでいる可能性があることを、周囲が気づくことは難しいです。
介護が必要な高齢者と比べ、その介護をしている高齢者に対し、周囲は「しっかりしていて元気」と考えがちです。しかし、介護をしている高齢者を単独で見た時、実は認知症が潜んでいることは少なくありません。
このように、老老介護をしている高齢者の中には、認認介護となっている高齢者が増加していることを、理解することが重要です。
地域での見守りが大切
老老介護が年々増加している今日、周囲が老老介護をしている高齢者を見守り、支えていくことが重要です。特に高齢者同士での生活の場合、高齢者の不安や困っていることが本人たちもわからないこともあります。
また、介護をしている高齢者自体が、認知症を患っていることも多く、外部に助けを求められないこともあります。
老老介護がいつの間にか認認介護となってしまい、高齢者の孤立化が増加している状況を理解し、高齢者に対しできることを考えていくことも重要となります。
このような老老介護の現実を理解し、老老介護をしている高齢者に対し、家族だけではなく地域で見守り声をかけ支えあっていくことが重要となります。