介護で仕事を辞めてしまうとデメリットが多い

家族の看護
2016.08.16

親や配偶者の介護で、仕事を辞めざるを得ない状況の方は多く、介護が終わった後の生活に困っている方は少なくありません。特に、親の介護などで仕事を辞める場合、40代~50代という方が多く、職場においても重要なポストとなっている方も多いのではないでしょうか。また、親の介護が終わった後、早期退職したことにより、自身の年金受給額が低下してしまい、困窮している方も少なくありません。

ここでは、介護で仕事を辞めてしまうと発生するデメリットについて、ご紹介いたします。

介護で仕事を辞めてしまうとデメリットが多い

再就職先がないまたはあっても正職員での就職がない

介護で仕事を辞めてしまうことによる大きなデメリットとしては、再就職できる年齢ではあっても再就職先がないことです。特に50代の場合、再就職先は少なく、再就職できても正職員としての採用は厳しいのが現実となります。そのため、介護する前の年収と比べると激減し、生活自体が苦しくなってしまいます。

また、超高齢化社会の我が国において、介護休暇がある会社が増加しています。しかし、介護休暇中は無給となっていることが多く、さらに休暇の年数も限られています。そのため、退職する方も多いですが、会社に介護休暇があるのであれば、無給であり期間が定められていたとしても、会社との交渉を行いできる限り会社に在籍できるよう働きかけることも重要となります。

生活困窮に陥り、生活保護となるケース

親の介護で仕事を辞めた場合、男性の場合は特に収入が大きく変わります。親が生きている間は、親の年金があるため何とか生活は成り立ちますが、亡くなった後は収入が無くなってしまいます。

さらに、介護によって早期退職したことにより、自分自身の年金額も大幅に減ってしまい、生活が困窮してしまうこともあります。その結果として、自身の年金では生活ができなくなり、生活保護となってしまう方も増えてしまっています。

外部との接触が減少し、介護者が介護状態となる

仕事をしている人の場合、職場との連携によって、自身の生活を安定させているケースが多いです。しかし、介護を主とすることで、高齢者としかいない状態となることもあります。そのため、外部との接触が減少し、介護者自身がうつ状態となることも少なくありません。
さらに、親が亡くなった後、燃え尽き症候群のように何もする意欲もわかなくなる方もいます。その結果として、介護していた介護者が、要介護状態となってしまうことも少なくありません。