介護にかかる費用

家族の看護
2016.08.16
介護にかかる費用

親や身内の介護が必要となったとき、実際にどれぐらいのお金がかかるのか、心配な方は多いのではないでしょうか。また、親だけではなく自分自身も介護が必要となったとき、どれぐらいの資産があればよいのか悩んでいる方も少なくありません。

ここでは、介護にはどれぐらいのお金がかかるのか、ご紹介いたします。

要介護度によって必要なお金は違う

介護に必要なお金は、その高齢者の介護度合いによって違うため、一概にどれぐらい必要かということは言えません。そのため、予定していた金額よりも少ない場合もあれば、高い場合もあることを理解しておくことが重要です。

例えば、要支援1の場合には、介護費用だけであれば月額1万円あれば足りることがあります。逆に要介護5であれば、介護保険制度を最大限に利用することにより月額10万円必要となります。このように、介護が必要な高齢者がどの程度の介護が必要なのかということにより、月々に必要とする費用も変わってきます。

介護状態10年で1000万が妥当

超高齢化社会である我が国において、平均寿命は年々増加しており、80代後半で亡くなる方が多いです。しかし、健康寿命いわゆる介護が必要としない年齢は、70代前半となります。そのため、介護が必要な時期は、平均すると10年~15年となります。

要支援のときは、介護保険の利用も少なく必要なお金も少ないですが、徐々に介護度が増し年々必要なお金も増加していきます。そのため、介護状態10年で1000万円の貯蓄があると、生活水準としては今の状態を保ち生活できることになります。

65歳から亡くなるまでに、夫婦で3000万必要

65歳で年金がもらえるようになってから、亡くなるまでの間に必要なお金は、夫婦で3000万となります。例えば、年金が月15万の収入となる場合、家のローンがない状態で計算します。生きていくために必要なお金は、月々光熱費や雑費・食費などで(住む地域によって異なる)、10万程度となります。残り、娯楽や孫などへの投資などに使う方も多く、年金でやっとの生活となります。そのため、介護が必要な状態となったとき、年金だけで賄うことは難しく、貯蓄を切り崩し生活することになります。

その結果として、要介護2と考えたとき、月々必要な介護費用は約8万円となります。これは、デイサービス週3回ショートステイ月1回を利用した場合、これらの利用料となります。月8万円×12か月×15年で約1500万必要であり、これが夫婦二人分となると単純に3000万必要となる計算となります。