「在宅介護はとても大変、けれど施設に入れてしまうのは可哀想…」
そう思われる方は多いと思います。しかし、施設への入所は後ろめたいものであったり、デメリットばかりなのでしょうか?
ここでは、施設介護のメリットをご紹介したいと思います。

早い段階で身体の異変に気付きやすい
施設では毎日、バイタル測定やその日の様子等を職員が見ています。何かいつもと違う様子等があれば、職員や看護師等により、適切な対応をしてもらえます。在宅介護では、特に介護保険サービスを使っていない場合等は変化に気付きにくかったり、気付いていたとしても適切な対応や受診が遅れてしまい、重篤な状態に陥ってしまう事も考えられるでしょう。
専門職の方にみてもらえる
在宅介護は大変な事が多いかと思われます。本人を思う気持ちはあるものの、もしかすると間違った対応や方法を続けている場合もあるかも知れません。また、家で過ごしてもらうという事だけが、本人の幸せとは限らない場合もあるでしょう。
施設には介護福祉士や看護師、リハビリ職、栄養士等が勤務しています。きちんとバランスの取れた食事の提供はもちろん、その方に合わせ刻み食やミキサー食等での対応もしてくれます。また、介護士や看護師により、日々の生活の中での健康管理もしてくれます。レクリエーション活動で何かを作ったり、時には外出したりという時間もあります。
他者との関わりが持てる
在宅介護を行う場合でも、デイサービスに行ったり訪問サービスを利用して他者との関わりを持つ事も出来るかも知れません。ですが、どうしても閉じこもりがちになってしまう場合が多いように思われます。家にいても会話をしないという事は多いでしょう。
施設には同年代の方が沢山いらっしゃいます。中には集団行動が苦手な方もいらっしゃるかもしれませんが、日々一緒に過ごす中で意気投合する事もあるかも知れません。
「皆がいるから寂しくない」
という声もよく聞かれます。
介護者の負担が軽減される
在宅介護はとても大変です。時には苛立ったり、きつい口調になってしまったり、言い争う事も増えてしまう場合もあるかも知れません。施設入所により、少し距離を置く事で円滑な関係が保てる場合もあるかと思います。可能であれば頻繁に面会に行ったり、外泊したりする事でご本人も喜ぶ事と思います。
少しの距離によって気持ちにゆとりが生まれ、介護する側、介護される側がお互い気持ち良く笑顔で過ごせる場合もあるでしょう。