
超高齢化社会の我が国において、認知症かもしれない親を抱えて生活している方、または認知症かもしれないと感じている方は多いのではないでしょうか。しかし、認知症かもしれないと思っていても、認知症になっているということを家族がなかなか受け入れられないケースもあります。そのため、認知症かもしれない高齢者に対し、「年相応の物忘れ」「たまたま調子が悪いだけ」と考え、認知症が進行していくケースも少なくありません。しかし認知症の可能性がある場合、早期に発見し対応することで、認知症の進行を緩やかにすることもできることもあります。
親が認知症かもしれない。そのとき家族ができることについて、ご紹介いたします。
早期発見・早期対応で、認知症進行に歯止めを
「親が認知症かもしれない」そう感じたとき、家族はまず内科など高齢者の主治医に一緒に受診を行い、相談することが重要となります。例えば、最近の「何か変だな」と感じた症状の変化や状態などについて詳細を記載し、状況を説明することも重要となります。
高齢者自身は、自分が認知症であるということを理解すること、またそれを受け入れることも難しいです。そのため、家族が気づいたときに早期発見・早期対応を行うことで、認知症に歯止めを打つことが重要となります。また、主治医に症状を伝えることで「問題ない、歳相応ですよ」と言われた場合には、安心できます。逆に、「認知症かもしれないですね」と言われた場合には、病院の紹介をしてくれる可能性があります。
その後の処置を早期に行うためにも、認知症の可能性を感じた時に、主治医に相談することが重要となります。
一人で抱え込まず周囲に相談する
認知症かもしれないと感じても、周囲に相談できる方は少ないために一人で抱えてしまう方が多いです。そのため、認知症が進行し手の施しようがない状態となってから、病院受診するケースが多く見受けられます。
認知症かもしれないと感じたときは、ケアマネージャーや地域包括支援センターや市役所などの第三者に相談することも重要となります。決して一人で抱え込まず、周囲に相談し、どうすることが良いか検討していくことが重要です。
精神状況によっては、精神科受診を検討
内科への受診も方法の一つですが、内科では認知症の診断を行うことはできません。そのため、認知症外来などがある精神科を受診することも選択肢のひとつとなります。しかし、精神科への受診は、家族にとっても受け入れがたい場合もあるかと思います。そこで、ケアマネージャーや内科医などの助言を経て、精神科へ受診することを検討することも重要です。