
核家族化が増加している今日において、高齢者とその家族が遠方に離れて生活をしていることも少なくありません。離れて暮らす親が要介護状態となったとき、どうしたらよいか不安に思っている方も多いのではないでしょうか。介護が必要となる前に手を打ち、安心して老後を過ごしてほしいと考えている方もいらっしゃるとは思いますが、実際は要介護状態となったときに、対応する方が多いのではないでしょうか。
離れている親が要介護状態になった場合にしておきたいことについて、ご紹介いたします。
周囲のサポート状態を把握する
親と遠方に暮らしている場合、親の周囲にはサポートしてくれている方が存在していることが多いです。友人や地域の方、習い事など趣味の友達など、生きていく過程でそれぞれの付き合いを持っていることがあります。
その方々とどのような付き合いをしており、今どのようなサポートをしてもらっているのか、確認しておくことが重要となります。周囲のサポート状態を把握することにより、親を自身の住む街に引っ越しをすることが良いのか、その地域で生活することが良いのか検討していくことが重要となります。
相手が求めていることを理解する
高齢者の多くは、自身の生活の場を変えたくないと考えていることが多く、家族としてはどうして良いかわからないことも多いです。家族が働いている場合には、親の介護に費やす時間もなく、施設への入所をとすぐに考えてしまう方も少なくありません。
まずは親がどこで生活をしたいのか、またどのような生活を求めているのか、親の求めていることを理解することが重要となります。
周囲と協力し、親の最期を考える
高齢になってから住む地域を変えると、認知症が進行したり、身体能力が低下する可能性があります。そのため、できる限り親の現状を維持していくためにも、今の生活とできる限り変わらない生活環境を、提供することが重要となります。
しかし、離れて暮らしていることから、高齢者の安否状態等についても不安を抱えている家族も少なくありません。そのため、在宅生活を継続するのであれば、担当ケアマネージャーとの連携を密にとることが重要です。施設入所をするのであれば、施設との連携を強化し、親の状態把握をできる限り行い、見守っていくことが重要となります。また、自身の生活の拠点へ親が引っ越しを行う場合には、高齢者を一人にしないことや高齢者の生きがいを見つけ、できる限り孤独を減らす努力をしていくことが重要となります。