介護老人保健施設(老健)とは?

介護老人保健施設は老健と呼ばれており、特養などと同じように高齢者に介護を提供して施設での生活を支援していきます。
老健はどのようなサービスを展開しており、どういった場面で良く使われているのでしょうか?

介護老人保健施設(老健)とは?

病院から自宅へ帰る前のクッション的な役割

老健に入所される方の大半は病院から退院してきた方になります。病院へケガや病気で入院してしまいますと、高齢者の場合は大半が状態が悪くなって帰ってくることになります。
悪い状態のまま自宅に帰ることに不安を感じる方も多く、そのような時に老健で数か月過ごして自宅に帰ることになります。

老健はリハビリの専門職である理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などが配置されており、リハビリを手厚くしてくれるところが特徴的です。しかも短期間で集中的に行うことができますので、その効果は在宅などで行うリハビリよりも高く、病院並みのリハビリ効果が期待できます。
例えば、骨折で入院した方が車椅子で退院することになった際に老健で歩く練習をして、歩行器で移動できるようになってから安心して安心して自宅に帰ることができる…というように、リハビリを効果的に実施することが出来るのです。

医療的に処置が必要な場合でも入所することができる

老健は医療的な部分に関して特養よりも非常に強い側面があります。看護師の配置人数も多く常勤の医師もいますので、医療的に手厚い看護を受けることができます。

お近くの特養で看護師の数が少なく、胃ろうやたん吸引が必要な方、ポートを設置している方などを受け入れることが難しい場合などは老健を利用することをお勧めします。
老健を利用しますと医療的な処置が必要な方でも適切な処置を受けることができますし、不安を抱えている場合でも安心して生活を送ることができます。

今後増加してくる老健の形態

老健は病院と自宅をつなぐ役割ですが、長期間利用している方が多く、老健の実質的な特養化が問題となっています。そのため利用が長期間にならないようにするために、在宅復帰強化型の老健が増えてきています。

そのため、今後は3か月ぐらいの滞在で短期間老健で過ごしてすぐに退所しなければならなくなってしまいます。国が進めている地域包括ケアに属した流れを老健も受けており、その影響が出ています。したがって今後老健を利用する際は、通常の老健なのか在宅強化型の老健なのか見極めておくことが大切になってきます。