認知症の中でもアルツハイマー病は進行型の認知症ですので初期症状があり、徐々に症状が目立ってくるようになると言われています。
家族が感じた認知症の初期症状とはどのようなものがあるのでしょうか?

いつもできていることができない
認知症になってしまいますと、脳の機能が低下してしまい、いつもできていることが出来なくなってしまいます。主婦の方であれば、調理や洗濯などの家事ができなくなってしまうなどがあります。男性であればいつもできている仕事にミスが多くなってしまい、仕事を進めることが難しくなるなどの問題が発生してしまいます。
いつもの様子と違うことがありましたら認知症の疑いがある可能性がありますので、注意しましょう。
病的な物忘れがある
加齢に伴って物忘れは必ずといっていいほど出てきますが、通常は忘れたことに対して人から指摘をされれば思い出せる、時間が経って思い出すのが一般的です。
しかし、認知症の場合は忘れていること自体忘れている場合が多いので、間違いを指摘されたときに怒り出したり、すぐに同じ間違いをするなどの症状が出る場合があります。これらは認知症の典型的な症状ですので、病的な物忘れがある場合は注意が必要になります。
もしこういったことが頻繁に続くようであれば医師に相談などを行うようにしましょう。
何もしない時間が増えてくる
アルツハイマー型認知症の特徴として、脳細胞が委縮してしまうことで脳の活動が少なくなってしまいます。そのため何も意欲が沸かず、ぼーっとしている時間が増えていくなどの問題が出てきます。
いつも活動的だった方が何もしなくなってしまうことがあれば、アルツハイマー型認知症の疑いがあります。
事例について
認知症の初期症状の事例についてご紹介します。
主婦をしていたAさんの夫が最初におかしいと気づいたのは、買い物でした。冷蔵庫を見てみると牛乳が5本以上あったのです。2人で暮らしているので明らかに5本は多いと思いましたが、何も言わずに様子を見ていました。
次の日、買い物から帰ってきたAさんを見てみると手には牛乳を2本抱えていました。夫がAさんに「そんなに牛乳を買って何に使うんだ」と問いただしたところ、「そんなに買っていない」と反論されました。
冷蔵庫にある牛乳を見せると「それはあなたが買ってきたのでしょ?」というのです。
このように初期段階では明らかにおかしい行動をしていたらきちんと声をかけることが早期発見には大切なことなのです。