在宅介護を選んだ理由

家族の看護
2016.07.01

介護には主に施設介護と在宅介護がありますが、施設介護を選択する方が非常に多いと言われています。一方で在宅介護を自分から選んでいる方も多くいらっしゃいます。
なぜ在宅介護を選択するのか、その理由についてご紹介していきます。

在宅介護を選んだ理由

費用面で負担が大きいから

施設介護にかかる費用を負担に感じて在宅介護をしている方もいます。施設介護ということになりますと、介護負担の1割分以外にも家賃や食費は介護保険の対象外となりますので、費用は所得によっても変化しますが、7万円前後から18万円前後になります。
またこれは特養での話ですので、他の有料老人ホームなどになりますとさらに費用が掛かってしまいます。そのため在宅介護を選択する方もいらっしゃいます。

在宅介護になりますと、在宅介護サービス費の1割以外に、おむつ代などの福祉用具費もかかりますが、施設介護と比べるとその費用は非常に少なくなります。

家で見ておきたい

家族が選択する理由として最も多いのは、施設に入れるのではなく最後まで自宅で見てあげたいという意思です。
最後まで住み慣れた場所で迎えることが本人にとって良いと思う、または本人が施設ではなく自宅で過ごしたいと考えている場合もあり、その意思を尊重して最後まで在宅介護で支援していくことを選択します。

しかし、在宅介護を行うには家族の支援というものが非常に大切になります。家族の十分な支援が無い場合、いくら在宅の介護サービスを使ったとしても自宅での生活は難しくなってしまい、最終的には施設での介護になってしまうことがあります。
家族としては覚悟が必要になります。

施設へ入所することが難しい

以前から問題となっていることですが、施設では入所を希望している方が順番待ちをしている状態が続いています。場所によっては100人待ちというところもあります。
施設に入りたいけれど空きが無い状態なので施設へ入ることが出来ない、やむを得ず在宅介護で見ているという方が非常に多いです。

このような場合、申し込む施設を増やして施設に入りやすくすること、少しでも負担が減るように在宅介護サービスを検討し、在宅介護を健全に続けることができる工夫をしておきましょう。

近年ではそのような方が非常に多く社会問題にもなっており、国や自治体を挙げての対策が必要となっています。