在宅介護は身体状況にもよりますが、大変な部分は沢山あるかと思われます。実際おこなってみないとわからない苦労や、逆に喜びもあるかと思います。ここでは、在宅介護のどのような部分が大変か、いくつか挙げてみたいと思います。

体力的な負担
身体状況の程度にもよりますが、自力で動く事の出来ない方の介護の場合、ベッドから車いすへの移乗、トイレの介助等で少なからず力を必要とします。
そのため介護をおこなっている方の中には腰痛をお持ちの方が大変多くいらっしゃいます。体に負担の少ない方法を用いたり、コルセット等を使用するなど、予防が必要です。
夜間にオムツ交換やトイレ誘導を必要とする場合、介助者が睡眠を十分に取る事が出来ない事もあるかと思います。そういった部分で、介護はやはり体力が必要である事が感じられます。
精神的な負担
介護にはどうしても負担が伴う為、終わりの見えない不安を感じる場合が多くある事と思われます。いつまでしんどい状態が続くのか、在宅介護を続けていく事が出来るのか、自由に外出が出来ない、何をするにも介護の為に制限される…等、多くの不安を感じる事と思われます。
認知症の方を介護している場合、近所の徘徊や屋外の転倒、家に帰る事が出来ず行方不明になってしまうこと、警察に保護されるという事もあるかもしれません。自宅内でもトイレの場所が分からなくなったり、介助者の事を認識できなくなってしまうという事もあるかもしれません。
そのような状態が続いてしまうと、精神的な負担はかなり大きくなるかと思われます。
社会からの孤立
在宅介護をしていると、介護の為に仕事を辞めざるを得ない状況になる場合も少なくありません。家を空けて、外出することも思うようにできない事もあるでしょう。
その結果どうしても外部との関わりが少なくなり、社会から孤立してしまう事もあるでしょう。
大変なときにどうしたら良いのか
近年、介護疲れによる殺人等の痛ましい事件が増加しています。在宅介護で限界を感じてしまう前に何かしらの支援を受ける事ができていたら何か変わっていたかもしれません。
在宅介護では、利用料金は発生しますが様々なサービスを受ける事ができます。日帰りのデイサービスや、泊まりのショートステイ等を上手く活用しながら無理なく在宅介護を続ける事ができればと感じます。
また、介助者は多れば多い程良いでしょう。ご家族やご友人・近所の方も巻き込み皆で介護をしていかないと、在宅介護は難しいものがあるかと思われます。