在宅介護は施設介護に比べて家族(介護者)の負担が大きく、亡くなるまで在宅介護をしていくのは非常に難しいとされています。
しかし、在宅介護には様々なメリットがありますので、在宅介護と施設介護のどちらにするか考えている方は是非参考にしてみてください。

住み慣れた所で生活を送ることができる
在宅介護での最大のメリットは今まで住み慣れた生活で介護を受けられるということです。これは、非常に大切なことであり特に認知症の方に対しては重要なことです。
認知症の方は環境が変化してしまいますと、認知症状が悪化してしまうことがあり、環境を変えないことが対策方法として有効であるといえます。
また、認知症以外の方でも高齢者の環境変化には注意しなければなりません。
施設に入所することによって自宅から追い出されたような感覚になる方、喪失感を感じる方もいますので、在宅で生活を続けるメリットは状態が悪化しないメリットがあります。
もちろん施設に入所することによって安心する高齢者もいますが、割合としては少数ですので注意しましょう。
ケアマネージャーとしては高齢者本人の利益を優先してしまいがちですので、施設への入所は出来るだけ勧めたくないかと思いますが、その辺りは介護者の事情もしっかりと理解した上でどうしていくのか相談して考えていきましょう。
必要なサービスだけ選択することができる
施設に入所していると様々なサービスを受けることができます。しかし、人によってはそれが必要でないと感じる場合もあります。
在宅介護の場合はそういった必要の無いサービスを受けることはありません。
調理をしてもらいたい場合は訪問介護を利用する、医療的な不安があるのであれば訪問看護を利用する、リハビリがしたいのであれば訪問リハビリを利用する…などの選択肢がありますので、自分の受けたいサービスだけを受けられるメリットがあります。
この辺りはケアマネージャーは専門ですので、知識をしっかりと生かして適切なサービスを選択してもらうようにしましょう。
費用面でのメリット
サービスを選択できるメリットがあるということに繋がっていることですが、必要なサービスを受けられるということは費用面でもメリットがあります。
施設に入所してしまうと介護サービス以外にも家賃や食費もかかりますので、意外なほど費用が掛かってしまいます。
在宅介護はそこまで費用がかかりませんので、経済的に余裕がない方は在宅介護での生活のメリットが高いといえます。