地域包括ケアシステムは新しくできた高齢者の囲むケアシステムになります。いつまでも住み慣れた自宅で過ごせるような環境を整備していくことが目標となります。
地域包括ケアシステムの中でも訪問看護師は非常に大切な存在とされていますが、具体的にどのような役割を担っているのでしょうか?

高齢者の健康促進をする
高齢者は若い世代の方に比べると病気になりがちです。それが原因で要介護状態になることがあったり、要介護状態を悪化させてしまうことになってしまいます。
そういった状態を予防するためには、病気にならない予防的なケア、現在の状態を悪化させない治療するようなケアをすることが大切になります。
そのような高齢者の医療的なケアをするのが、訪問看護師の重要な役割となります。病気やケガを診るのは医師がいますが、医師は数が限られていますので訪問看護師がしっかりとこまめなケアを実施していきます。
医師と連携を密に行う
地域包括ケアシステムは自宅で過ごすことを基本としていますので、寝たきりの方など自分で病院に行くことが出来ない方は医師が往診をすることになります。しかし、往診は特別なことが無い限り月に2回ほどの受診になりますので、足りない部分は看護師が補うことになります。
例えば、癌の方などの進行性がある病気を持っている場合は、様子報告を随時医師に行って医師が訪問出来ない時も様子を知れるように連携を取ります。
健康維持を促していく
地域包括ケアシステムは介護が必要な高齢者を対象にしていますが、まだ健康な高齢者も対象としています。健康な高齢者には健康の維持、増進を目的としており、訪問看護師はそういった役割も担っています。
例えば、訪問看護師が地域の高齢者が集まる場所に参加して、健康増進の講座を開いて健康増進を促していくこともしています。また、訪問看護師はフットワークが軽意図されていますので、地域の高齢者の集まり以外にも、実際に高齢者の自宅に伺い健康のチェックを行うなどの働きもしています。
地域包括ケアシステムは介護が主でありますが、看護の役割は非常に重要になっています。訪問看護師は動ける医療職として活躍して高齢者の病気の処置、医師との連携、健康の増進などを進めていくことが大切になります。また、それ以外にも介護士やリハビリ専門職などの他職種との連携をしておくこと、家族などと連携をしていくことも役割として挙げられます。