腰痛が心配…腰が痛くならない介護方法

家族の看護
2016.07.12

介護の仕事をしている方で、腰痛をお持ちの方は多いと思います。ご利用者を移乗させたり、力を要する場面も多く、どうしても腰に負担がかかってしまいます。
そこで、腰痛を防ぐポイントを介護のよくある場面ごとにいくつかご紹介したいと思います。

腰痛が心配…腰が痛くならない介護方法

ベッド上でのオムツ交換・更衣介助の場合

まずは、ベッドの高さを自身の腰程まで上げましょう。かがんで作業を行うと、腰に負担がかかります。少し位と思われると思いますが、日々の積み重ねが腰痛を招きますので、毎回気を付ける事が好ましいでしょう。

作業をする際は足を肩幅程度に開きましょう。更に開いた足のどちらかを前に出し、前後に体重がかかるようにしましょう。ご利用者を動かす際は、更に足を大きく前後に開き重心を落とし自身の体重移動の力を使ってご利用者の身体を動かしましょう。

大事な事は自身の手の力だけで行わない事です。身体全体を使いましょう。

入浴介助の場合

入浴介助の場合も、足は肩幅・前後に開いておきましょう。ご利用者の足元を洗う場合等は、かがまずに、腰を落としてしまう方が腰への負担は少ないでしょう。また、入浴時は衣服を着用しておらず、抱える場合は滑ってしまう事も考えられます。
人員に余裕がある場合は二人介助でおこなう方が、安全面でも、自身の腰痛予防にも有効でしょう。

ベッド等から車いす等への「移乗」介助の場合

移乗の際は、ご利用者の出来る事は最大限に使ってもらいましょう。例えば立つ際に足に力を入れて踏ん張ってもらう、移乗する方の物に掴まってもらう等、小さな事でも出来る事はして頂きましょう。これは、介助者の負担軽減はもちろん、ご利用者の生活不活発病を防ぐ事にも繋がります。
次に、ベッドと移乗しようとする物の高さは同じにしましょう。持ち上げて運ぶのではなく、水平にスライドさせるイメージです。この場合も足は前後に大きく開いておきましょう。

ご利用者と自身の身体は密着させている方が小さい力でおこなう事ができるでしょう。

用具も上手に使いましょう

場面ごとにいくつかポイントをご紹介しましたが、自然と出来るようになるまでには経験が必要です。また、普段から気を付けていても、腰痛を発症してしまう場合もあるでしょう。普段から自身の腹筋や背筋を付けておく事も大切です。

コルセットは筋力の補正をしてくれますので、介助する際はコルセットを着用しておく事も有効です。介護負担が軽減する福祉用具も多数ありますので、そちらの使用も検討しましょう。

介護は自身の身体が資本ですので、ストレッチや休息も入れながら、腰痛予防を行いましょう。