近年、認知症の方が急増しており、今後も増加していくと言われています。認知症とはどのような病気なのでしょうか?

認知症にはいくつかの種類がある
一口に認知症と言っても、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症と、大きくわjけて4つの種類があります。認知症の種類によっても症状は違いますので、対応も変わってきます。
どのような症状なのか
認知症の中でも一番多いのがアルツハイマー型認知症です。アルツハイマー型認知症は、少し前の出来事を忘れたり、場所が分からなくなり徘徊したりする場合があります。又、よく、「物を盗られた」等の訴えがあるのが特徴です。
次に多いのが、脳血管性認知症です。脳血管性認知症は、脳が損傷している部分と、損傷していない部分がある為、認知症の症状が出る時と、出ない時があります。感情がコントロール出来なくなってしまう事が多いのも特徴です。
レビー小体型認知症は、幻聴や幻覚症状が現れるのが大きな特徴です。
前頭側頭型認知症は、物事を考える前頭葉が委縮してしまう為、理性が利かなくなります。反社会的な行動をしたりする事が特徴として挙げられます。
何も出来ない、わからない訳では無い
認知症になると、「もう何も出来なくなってしまった。」や「もう何もわからなくなってしまった」等と思われるかも知れませんが、そうではありません。確かに出来なくなってしまう事は多いかもしれませんし、進行性ですのでスピードに個人差はあるものの、確実に出来る事が少なくなって行く事でしょう。
ですが、関わり方次第で沢山の残っている力を引き出したり、発揮する事ができますので、関わり方を考える必要があります。
関わる上で大切な事
認知症の方と関わる上で、一番大切な事は「相手を尊重する」という事だと思います。認知症の方は時には驚くような行動をする事があります。
例えば、トイレ以外で用を足してしまう事があったとします。それはトイレの場所がわからないから起こる行動かもしれません。トイレの場所がわからないのであれば、トイレの前に大きく書いておいたり、ドアを開けておいたりすれば、トイレで用を足す事ができるかも知れません。そのような少しの手助けで、普通の生活が送れる場合もあるでしょう。
何が生活の妨げになっているのか、何を整えていく必要があるのか、日々の状態を観察し、検討する事が大切です。
認知症の方の介護は思うように行かない事も多く、難しかったり、しんどい時も多いでしょう。介護者もそうですが、ご本人もとても苦しい事だと思われます。
失敗を叱責する事なく、相手を受け止め、寄り添いましょう。そうすればご本人も安心して過ごせる事が出来るでしょう。