
介護に限らず、未経験の職種に就職した際には早く仕事に慣れたいものです。
その中でも介護職ならではの注意点や特に知っておきたいポイントについてご紹介していきます。
高齢者がメインと考えるべき
介護施設は高齢者が生活をする場所ですので、あくまでも高齢者が主役です。しかし実際の介護現場では、職員の都合やスケジュールに基づいて高齢者に生活をしてもらっているところが非常に多いのが現状です。
職員の都合によって高齢者に生活を合わせてもらうのではなく、高齢者の生活に職員が合わせていくことが必要ではないでしょうか。例えば排せつであれば、職員に余裕がある時間に行うのではなく、高齢者がトイレに行きたいと思うときにトイレへ誘導できるように支援すべきです。また、食事も入浴にしても同様だと考えます。
実際にすべてをそのように対応するのは難しいことですが、このような心構えを持っておくと、高齢者に優しく、自立への支援を目的とした介護を展開していくことができるのではないでしょうか。
ケガは介護技術が足りないから
介護をしていると場合によっては高齢者にケガをさせてしまうことがあります。そのような際に、「この人はケガをしやすい方だから、仕方のないことだ」と思う介護職員が多いといわれています。
しかし、高齢者にケガをさせてしまうのは、自身に介護の技術が足りないからだと思うべきでしょう。自分で動く高齢者がケガをするのに介護技術が足りないから?と疑問を感じる方もいるかもしれませんが、介護技術があれば防ぐことができるのです。
例えば、足元にふらつきがある高齢者が自分で歩き転倒したとします。その際に、転倒しない環境であったか、手すりなどが付いていたのか、床は滑りにくいものだったのかなどを検討します。また、時間帯によってふらつきが強い時間帯、弱い時間帯があるはずです。トイレに行きたい時に自力で歩行を試みるなど、前兆はなかったのかなどを検討していくことが大切になります。
ケガをしたからといって、一概に高齢者が勝手に動いたと考えるのではなく、防ぐことができなかったのかということを多角的に捉えていくことが必要になってきます。様々な考え方によって支援していくことがプロの介護士の目線として必要になります。
介護未経験者の方がこの考えを張り巡らすのは難しいことですが、日頃から本などを読んで勉強しておき、多角的に考えられるようにしておくとよいでしょう。