介護の現場でチームワークが大切な理由

訪問看護師
2016.11.10
介護の現場でチームワークが大切な理由

介護をしていく上で介護者同士のチームワークは特に重要なことです。介護者のチームワークが乱れてしまうと、うまくいくはずの介護もうまくいかなくなることがあります。そのため、介護を行う上では現場でのチームワークをいかに育み実践していくかということはとても重要なことになります。

どのような場面でチームワークが大切な意味を持つか、ご紹介いたします。

高齢者の精神的ケア

高齢者の介護において、精神的なケアはとても重要な意味があります。住み慣れない施設にいることで精神的に不安定になっている高齢者も少なくありませんし、また不定愁訴に陥る場合もあります。
そのようなとき、介護職員同士のチームワークがうまくいっておらず互いに関心がない状態でケアを行うことで高齢者の精神状態をさらに悪化させてしまうこともあります。

高齢者の精神安定を図るためにも、介護者同士のチームワークを強化していくことは重要です。

介護士の離職率を低下させる

介護職員同士のコミュニケーションが低下している職場は離職率が高く、次々と職員が変わっていくことが多くあります。新しい職員が次々と入社・退職を繰り返すという状況は、そこで働いている介護士にとっても良くない環境です。

このような状況を阻止するためには、介護士同士のチームワークを強化し、コミュニケーションを密に取ることが必要になります。コミュニケーションを取るといっても、ただ単に挨拶を交わすことや申し送りを行うということではなく、互いに言いたいこと・伝えなければならないことを伝えるということになります。その結果として、相手が考えていることを理解し、コミュニケーションが図りやすくなります。

介護士同士のチームワークを強化することで、介護士の離職率を低下することが、とても重要なことになります。

大変な状況をみんなで乗り越える

介護の仕事は、誰にでもできる仕事ではありません。また、仕事の内容によっては重労働のこともあり、一人で働いていると介護士の心が折れてしまうこともあります。このような状態を避けるため、介護士同士が協力しケアを行っていくことが重要となります。

例えば、入浴介助のときなどには、風呂場に連れてくる人が介護度の重さを見極め、入浴介助している介護士に配慮をすることもそのひとつです。一人一人の介護士が、互いに相手を思いやりながら一緒にケアを行うことで、介護という責任の伴う仕事を遂行すること、これが介護の現場において必要なチームワークとなります。