印象に残った利用者さん

訪問看護師
2016.07.13

訪問看護師の仕事をしていると、いろいろな利用者さんと出会います。印象に残った利用者さんをご紹介します。

印象に残った利用者さん

利用者さんと関わっていて印象的だったこと

ここでは、私が訪問看護師の仕事を通じていろいろな利用者さんと関わる中で、特に印象的だったことについてご紹介します。

・訪問看護師が自宅に入るのが嫌で、人と関わることも頑なに拒否していた利用者さんが徐々に笑顔を見せてくれたり気を許してくれるということがありました。
初めて訪問した頃より体調や病状が良くなった時は非常にうれしく感じました。

・ある末期癌の利用者さんがいらっしゃいました。利用者さん本人や家族に対するケアとしてどのようなことができるかをスタッフ間で話し合いながら看護を行っていました。
最期の時になって、「訪問看護師や往診医師がそばにいつもいてくれたため非常に心強く、最期に体をきれいにしてくれたので非常に満足です」と家族の方からお礼をいただきました。
自宅で療養生活を送りたいという利用者さんと家族の想いをサポートできたと感じ、訪問看護師になって良かったと思いました。

・ふたりきりで生活していたある高齢の夫婦は、奥様が認知症で旦那さんが終末期の癌でお互いの介護ができませんでした。
お孫さんと娘さん夫婦がいましたが、それぞれ学校や仕事があり、介護をすることが困難な状況でした。訪問看護・往診・ヘルパーさん等の多くのスタッフのサポートによって、利用者さんが望むように最期を自宅で送ることができました。
途中で何度も、自宅で本当に問題ないのかと私が心配になる場面がありました。
しかし、スタッフそれぞれが上手く連携をとることで利用者さんはあまり苦痛がなく生活することができて、最期を自宅で迎えられました。非常に印象に残りました。

・ある患者さんは、病棟でなければ療養生活は困難だと言われていましたが、最期は自宅で迎えたいという家族の要望もあり、自宅に戻って生活を送るようになりました。その後亡くなった時に、家族の方が「自宅に戻ってきて非常に良かった。このようにきれいに穏やかにしてもらって」と喜ばれていたのが印象に残りました。

・寝たきりのことが多く、足の痛みからリハビリにも積極的でなかった利用者さんがいらっしゃいました。だんだんと動くことができるようになって、歩けるようになりたいとリハビリを積極的に行って、福祉用具を使用しないで歩いた際は非常に感動しました。

これからも、自宅で療養生活を送ることを望んでいる人の味方になることができるように努力していきます。