障害分野でも活躍している訪問看護師

訪問看護師
2016.07.14

訪問看護師が訪問するのは、高齢者や末期がん患者が主というイメージがありますが、対象者はそれだけではありません。特に今最も多いのは、障害者への訪問看護となります。
障害者とは、子どもから高齢者まで幅広く、障害の程度も様々です。そのため、訪問看護師として高齢者や末期がんの患者以上に、スキルや知識が必要な分野となります。

障害分野でも活躍している訪問看護師についてご紹介いたします。

障害分野でも活躍している訪問看護師

小児障害者が増加

最先端医療が進む我が国において、小児の障害者が増加しています。特に小児の場合は、在宅で生活をすることが多く、訪問看護師はなくてはならない存在となっています。また、小児の障害の多くは、脳性まひなどでいつ何が起こってもおかしくない状態であり、家族も必死に看病を行っております。

そのため、患者に対する対応はもちろんのこと、家族に対する看護も必要不可欠となります。小児障害者がいつ何が起こるかわからない状態で、家族は24時間看病をしており、寝る暇もない状態です。その状態の中、訪問看護師として家族に対して対応方法を伝授し、家族の気持ちを汲み取ることが重要となります。

また、子どもに対する親の気持ちは、高齢者に対する気持ち以上に大きいのも現実となります。そのため、訪問看護師に対して八つ当たりをしてしまう家族も多く、その家族と向き合い小児障害者に対しより良い看護を提供していることを理解しておくことが重要となります。

障害者施設は生涯の住処ではない

障害者の多くは、施設での生活を経て自宅で生活を送ります。障害者施設の多くは、生涯住み続けることができないことが多く、呼吸器などの医療的な措置が必要となったとき、施設で対処しなくてはならなくなります。

しかし、医療的な措置が必要な障害者が在宅生活となったとき、どのように障害者と向き合うべきなのか、わからない家族も少なくありません。このように医療的な措置が必要な障害者が在宅で生活する場合には、訪問看護師が適宜訪問し医療的措置を行うことが重要となります。
特に、呼吸器や痰の吸引などが適宜必要な障害者に対しては、訪問予定以外にも家族からの連絡が入れば訪問しなくてはなりません。
また、障害者の中には暴力的・拒否的な方もいるため、家族の手に負えないことも多いのが現実です。

このような状態を、医師など他の医療職と連携を図り、障害者にとっても家族にとっても安心で安全な生活を遂行できるよう支援するのは、訪問看護師の役割となっていることを理解しておくことが重要となります。