訪問看護が行うサービスのひとつに服薬の管理というものがあります。訪問看護を利用し、服薬管理の支援を必要としている利用者は何かしらの病気をお持ちの事だと思います。沢山の薬が処方されておられる場合もあるでしょう。
利用者が正確に服薬する事が出来るような支援にはどのような工夫が必要なのか、いくつかポイントをご紹介したいと思います。

ご利用者の状態を確認・把握しましょう
まずは利用者が普段どのように過ごしておられるか、どのように服薬をしているかを確認しましょう。薬の効用や、副作用等の薬剤の把握をするとともに、ご利用者の生活に影響が出ていないか等検討しましょう。
服薬の状況等の現状の情報収集が正確にご本人様から出来ない場合はご家族や、ケアマネジャーや他職種に聞いたりしながら、現状を把握しましょう。
どのようにすれば正確に服薬できるか考えましょう
現状を把握したら、服薬に関して何が問題になっているかを考えましょう。例えば認知症の方であれば、飲むのを忘れてしまう・飲んだか飲んでいないかわからなくなり、重複してのんでしまう等の問題がある場合が多いでしょう。
そのような場合には、薬カレンダーや薬ボックスに薬を1週間分セッティングし、食卓テーブル等、食事の際に目に入る所に置く等が有効な場合があります。
又、高齢になると、いくつかの病院に通院している方も多い為、通院する先々で薬を処方されている事も多いでしょう。薬の種類が多いのも正確な服薬管理の妨げになっている場合もあるかと思われます。
そのような場合には、一包化してもらう事が有効な場合があります。一包化してもらう事が出来れば、袋に日にちと、朝・昼・夕等、の印字も可能になる場合もあるので、更にわかりやすくなるでしょう。
医師や、家族、他職種に相談・連携しましょう
上記の工夫だけだは上手くいかない場合もある事だと思います。例えば、薬カレンダーにセットしていても飲み忘れが多い等の場合は、医師に相談して可能であれば毎食後を朝・夕だけにしてもらう等の方法も有効でしょう。又、服薬は毎日の事ですので、訪問看護だけでは難しい場合も多いでしょう。
支援しきれない部分は、家族に支援を依頼したり、訪問介護を利用している場合であれば、服薬確認や声かけを依頼する等、他職種が連携する事も大切でしょう。